最近スポーツ業界に不正のニュースが多いけど、介護業界は?

こんにちは。

最近スポーツ業界の不正疑惑のニュースが世間をにぎわしています。今日の朝もボクシング業界の会長さんのニュースがいっぱいでした。

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でもふと思ったのですが、不正のない業界なんてあるのかなぁと思ってもみたり。

 

介護の業界だってそりゃありますよね。いけないものからそうではないものだったりと。

いけないものと言ったら社会に非難されるような案件となりますが、試しに「介護 ニュース 不正」で検索してみるとまぁ事業所指定取り消しのニュースが多い事。

 

見るまでもないですね。これらは不正の認識があったかなかったかによらず事実としてどうしようもありません。

僕も勤め先で書類管理を行うように移行される時期があって、その引継ぎを受けた時に「なんじゃこりゃ」ってのが最初の印象でした(声には出してませんw)

 

~よくあるパターン~

僕の勤め先で昔あったのが、例えば

・利用者の個別計画書がない

・他機関とやりとりをした記録がない

・そもそも契約書がない

 

・・・もっとあるけどこんな感じでした。

介護保険てもちろん税金ですから、市町村や都道府県に管理されてるわけです。

最近やってるドラマ「健康的で文化的な最低限度の生活」でも、利用者の気持ちは関係なく不正は不正だと言い切る場面がありますけど、都道府県の監査なんかでも当然そんな感じです。どんなに良いサービスを提供していても、どんなに利用者に寄り添っていても、書類がないのは仕事をしていない→やってないのに請求している→不正受給となります。

 

税金を使う以上は国が定めた書式がないとダメなんですね。介護サービスを利用する手順としては

1 相談、面談

2 契約

3 利用者の個別計画をたてる

4 利用した記録

5 4をもとに請求

 

当たり前なんですがこうなっています。では、なぜこんな当たり前の事がされていないのかというと「忙しいから」

 

世間の皆様からはお前はアホなのか

とおしかりを受ける内容ですが、まぁこんな感じです。

 

介護業界には、施設建物ごとに決められた配置基準というものがあります。

この広さだったら何人配置みたいな感じで「最低の人数」が決められています。その上は制限がありません。好きなだけ職員を配置しても良いのです。

 

~わかってて何でやれないのか~

先に言った「職員の最低人数」さえ確保できていない施設もある中、ほとんどの施設はぎりぎりの人数でまわしています。ぎりぎりの人数とは一日の仕事が終わるかどうかの瀬戸際(ほとんどの場合終わらないからサービス残業したり)で、仕事の性質上ストレスがたまる事も多く、とても悪循環な中で働いている職員は多いです。

 

その状況の中で書類の仕事はさらに課されていますからほとんどが自然に手つかずへとなっていきます。

そして、監査の知らせが届いてから必死に埋め合わせをすることになります。

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原因は、先ほど言ったような「最低人数の配置」にあります。この人数は現場をまわすのに精いっぱいの人数で、その他の業務である契約や面談、書類の作成が出来る職員の余力はほとんどありません。

 

じゃあ事務雇えばいいじゃんとなりますが、介護保険の決められた報酬制度の中ではみんながみんなそれをできません。

特に規模の小さい事業所は現場と兼務しながら立ち回らなければ資金がまわらないのです。

 

~国の政策に期待?~

安倍総理が「介護現場の書類の量を半分に減らす」と言って久しいですが、もしそれが実現すれば現場の負担は相当減りますよね。

今でもそうですが、現場の人間がそこを抜けて契約や担当者会議(※利用者様ごと月に一度はサービス担当者同士で集まって会議をやらなければいけない)に行っている現状を何とかしてほしいものです。

これって簡単に言うと、吉牛でバイトしている人が途中で抜けるのと一緒ですからね、ある意味ワンオペよりひどいかもです。

 

前回のブログでは介護職員の経済的な将来について書きましたが、現在働いている環境もなかなかのものです。制度が変わるたびに現場は振り回され、一生懸命働いているのに管理者がしっかりしていないせいで不正受給だと指摘されて事業所が閉鎖なんて、一般の職員からしたらたまったもんじゃありません。

でも、普通は監査で書類不備の分はお金を返還するという形で落ち着くことがほとんどですから、指定取り消しというのはよほど悪質(わかっててやってた、くりかえしてた)と見られたからに他なりません。指定取り消しになった事業所で働いていた人は潔くあきらめましょう。そういう事業所を選んだのは自分ですから、切り替えが大事です。

 

今まで介護業界を離れていく人を何人も見てきましたが、経済的な将来に対して不安を持ち、今の介護現場の忙しさに嫌気がさしていた人もいました。

ま、もっとも多かったのは「人間関係」だと思いますが、これはまた機会があったら書きたいと思います。

 

ここまで読んで頂きありがとうございました。