介護業界、長く勤めればいい事あるとか、間違った方向に進むような感じ

こんにちは

 

介護職員の将来を考えるきっかけになればと思います。

こんなニュースを見ました^^

来年10月の賃上げ、介護職以外も対象に 多くの委員が支持 加算拡充で具現化へ:介護のニュースサイトJoint

 

去年だったかな?介護職員の賃上げを国が言い出しましたが、今までも介護処遇改善加算があって、介護職員だけに使われていました。でもこれは事業所を運営する人や、介護職員と一緒に働いている他職種からするとよくわからないものになっていました。

「何で介護職員だけ?一緒に働いてるのに」

となっていたわけですね。

それが上のニュースでは、介護職員だけという枠だったものから広がっていきそうですよね^^これは全体的に見ればよい事だと思います。まぁ加算をとる要件が少し厳しくなったりするような気もしますが、税金を使っている以上仕方がない事です。

ただ気になるのが、経験の長い職員を手厚く優遇するような考え方。

たしかに、一生懸命まじめにやって10年勤めている職員もいますので、そういった人たちに対して多少手厚く優遇するのはある意味ありかなと思いがちですが、でもそれって事業所が本来評価するもの。

毎年の昇給とかボーナスに色つけたりね、勤続年数を評価するのはそれぞれの事業所のはず。

それを国が一括で評価するってなると、必死に10年やってきた人とダラダラ10年やってきた人が

同じ評価される

という事になります。これを、必死に7年やってる人が見たらどう思うでしょうか。

こんなことにお金を使うくらいならもっとインセンティブを増やすような加算を拡充してほしいと思います。

でも、もらえる職員からしたらうれしいと思うので単純に喜んでしまいそうですよね。しかしこれはもう一つ、深刻な問題を将来に残すかもしれませんよ。

同じ事業所に10年勤めた職員には手厚く優遇するような加算が設けられるとするならば、当然職員の流動性は減ると思います。数年で辞めてしまう人が後を絶たない現場にとっては良いと思います。

しかし、現場の流動性が減るという事は優秀な人の転職を妨げる事になる可能性があります。つまり、同じ職場に10年以上居続けてステップアップのために転職を考えようにも、加算がなくなるので思った以上に給料が下がってしまうという事です。

事業所を変わったら加算はリセットなんて、そんなものだとしたら業界の将来的な発展を大きく邪魔します。

 

こんな加算の考え方は、はっきり言えばその場しのぎとしか思えません。現場の離職率を下げるために打ち出したというものあるのでしょうけれど、離職率が高い本質を知らない人がお金で解決しようとしているようにしか見えない。とても残念。

せっかく10年以上の職員には・・・という方向性をだしたのなら、本当にキャリアのある人間を業界全体で手厚く優遇する内容にした方がはるかに効果があると思います。

例えば、経験年数とある資格を組み合わせて加算要件にするとか、せっかく今ある段位認定制度を経験年数と組み合わせてとか、将来の発展に寄与する方向性を同時に持とうとしないのが本当に残念ですこのニュース。

介護段位認定制度が出た時、まゆつばかなと思いましたが、内容を知って「これは大変だけどスゲーな」と思いました。アセッサーはまぁそれなりですけど、その評価が担保される仕組みも出来ているし、外部評価審査員なんてマジで優秀な人の集まりだと思います。全国で200人くらいしかいませんよね?だってなろうと思ってもなれないレベルですからね。爆発的に増えないでしょう。

家庭の事情で転職を余儀なくされる人にも加算は打ち切られるとか、惰性で10年やってきた人も一緒に評価されるとか、なんか平等なようで本当に不平等な制度になりそうです。

 

という事で、ここまで読んでくださりありがとうございました。